北海道駒ヶ岳では昨年12月以降、山頂火口原浅部を震源とする低周波地震を主とした地震活動が続いています。山麓の観測点による12月の地震回数の合計は31回となりました。山麓の観測点による1か月間の地震回数の合計が30回以上となったのは1990年4月の61回以来です。また、今年1月の地震回数は11日までに15回(速報値)となっています。
なお、火山性微動は観測されていません。各火口の噴気活動は低調な状態ですが、山頂に設置した監視カメラでは、昭和4年火口のごく弱い噴気を観測する日数が2021年秋以降増加する傾向が認められています。
GNSS連続観測では、2022年頃から山頂火口原浅部の膨張を示すと考えられるわずかな変化が一部の基線で認められています。
以上のことから、北海道駒ヶ岳では山頂火口原浅部の活動がやや活発化していると考えられますので、今後の火山活動の推移には注意が必要です。
火山の状況に関する解説情報(1月12日14時00分発表)
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